ハイブリッドな刷毛
塗装工事には刷毛を使います。
そう、塗装という概念が明治時代に入ってから刷毛を使っていました。
元々日本には漆の「塗」が有った為、
当時からかなり質のよい刷毛が存在していたのではないかと想像します。
それから現在まで、多少形は変わったと思いますが、
機能的に大きく変わった様子は見受けられません。
でも、その「毛」は昔から試行錯誤されているようです。
毛はもちろん「獣毛」を使っていました。
腰の強い熊毛や、赤い馬毛、柔らかいやんげ(山羊)なと様々。
毛の部位を変えたり、長さを変えたり、
又、柔らかい長めの毛と、堅めの短い毛をブレンドしたり。
用途に応じて色々な種類があります。
一概には言えませんが一般に、
鉄骨などを塗る時は腰の強い刷毛が塗やすく感じます。
また、枠など塗る時は(無養生・フリーハンドで直線を塗る時)、
柔らかくて腰のある刷毛が使いやすいです。
水性の塗料を塗る時も腰の強い刷毛を使います。
水性塗料は腰が強く含みのよい刷毛を使う為、
フリーハンドの塗装をした場合、
刷毛先のまとまりに難があるので普通は養生が必要です。
ところが、15年ほど前からナイロン刷毛も出回るようになってきました。
このナイロン刷毛は水性塗料用で、
高級な刷毛は定価4000円以上するものまで有ります。
しかし、その高級ナイロン刷毛はとても塗りやすく、
真っ直ぐな直線を出す事が出来ます。
私の中ではこのナイロン刷毛の出現が一番の刷毛革新だと思っています。
時代はシックホーム対策に重点を置く仕様が要求されます。
最近では鉄部も、
水性錆止・鉄部用水性トップという仕様も徐々に一般化されてきました。
ナイロン刷毛の普及で水性トップも綺麗に塗る事が出来ます。
写真は大塚刷毛の、天空と美天空。
天空は獣毛の良い刷毛の一つで建築塗装で用いります。
刷毛先のまとまりがよく、適度な腰と含みの良い毛で、
フリーハンド塗装で威力を発揮します。
刷毛の種類でいうと中長毛。
毛足は38mm。これは黄金比率というぐらい塗りやすいバランスです。
各メーカーとも同等の刷毛が出ておりますが、いずれも使いやすいです。
今日の本題は「美天空」。
これは油性用・水性兼用のナイロン刷毛。
正直、この刷毛を見た時は驚きました。
ナイロン刷毛もここまできたのか!という感想。
獣毛の表面は微妙に凹凸や縮れがあり、
これに塗料が絡んで垂れにくい含みの良さを作り上げています。
また、毛先はなめらかに細くなり、刷毛先のまとまりが良いのです。
この「美天空」は黙っておれば獣毛と区別がつかないほどの塗心地。
そして水性塗料も使えるという優れもの。
内装塗装で気を遣う現場でも安心して使えます。
大塚刷毛の大発明です。

